「iDeCoは絶対やれ」
そんな記事がネットには溢れています。
ですが結論から言います。
私はやっていません。
呼吸器内科医として働きながら資産形成をしている立場で、制度を一通り精査した上で「やらない」と判断しました。
この記事では
✔ iDeCoの本質
✔ メリット・デメリット(医師目線)
✔ 私の結論と判断基準
を、できるだけフラットに整理します。

iDeCoとは何か
iDeCo(個人型確定拠出年金)は
👉 自分で積み立てて、自分で運用する年金制度
- 原則60歳まで引き出し不可
- 掛金・運用益・受取時に税優遇あり
勤務医(企業年金なし)の場合:
- 現行:月23,000円(年27.6万円)
- 2026年12月〜:月62,000円(年74.4万円)に拡大予定
※企業型DCがある場合は条件が変わるため、総務確認は必須

iDeCoのメリット5選(本質ベース)
① 掛金が全額「所得控除」
これが最大の価値です。
年収1,500万円(実効税率約45%)なら:
- 年27.6万円拠出 → 約12.4万円の節税
- 年74.4万円拠出 → 約33.5万円の節税
👉 “確実にリターンが出る投資”に最も近い仕組み
② 運用益が非課税
通常は約20%課税 → iDeCo内はゼロ
長期運用では
👉 複利の差がそのまま資産差になる
③ 受取時にも優遇あり
- 一括:退職所得控除
- 年金:公的年金控除
👉 設計次第で「ほぼ非課税」も現実的
④ 強制的に貯まる
忙しい医師にとってこれは合理的
👉 「考えなくても資産形成が進む」
⑤ 元本確保型も選択可能
- 投資が怖い人でもOK
- 節税目的のみでも成立
👉 極端に言えば「税金回避ツール」としても使える

iDeCoのデメリット5選(ここが本質)
① 60歳まで絶対に引き出せない
これは単なる制約ではなく
👉 “流動性ゼロ”という構造的リスク
- 教育費
- 住宅
- 転職・独立
すべてに対応不可
② 制度変更リスクから逃げられない
ここが最重要ポイントです。
- 控除縮小
- 課税強化
- 受取ルール変更
👉 起きても「資金を動かせない」
NISAとの決定的な違いはここです
👉 NISA:逃げられる / iDeCo:逃げられない

③ 手数料が確実にかかる
- 約170円/月(最低ライン)
- 年間2,000円強の固定コスト
👉 小さいが「確実なマイナス」
④ 退職金との”控除バッティング”
ここは医師にとって重要
- iDeCoと退職金で控除枠を食い合う
- 受取タイミング調整が必要
👉 思ったより手取りが減るケースあり
⑤ 上限拡大=リスク拡大
2026年以降は
👉 節税メリット↑ = 拘束リスク↑
ロックされる金額が増える=
制度変更時のダメージも増える
【結論】私がiDeCoをやらない理由
結論はシンプルです。
👉 「自由度を失うリスク」が大きすぎる
資産形成で私が最も重視しているのは
👉 “いつでも動けること”
- NISA → 売却可能
- iDeCo → ロック
税制優遇は魅力です。
しかし、
👉 「国のルールに数十年縛られるリスク」
これを許容するかどうか。
私は
👉 NO と判断しました。
医師という職業で考えるとどうか?
ここは重要な視点です。
勤務医は:
- 収入は高い
- しかし将来の働き方が変わりやすい(開業や異動、国の医療制度の改革など)
👉 ライフプランの変動が大きい職業
つまり
👉 「流動性の価値が高い」
この一点だけでも、iDeCoとの相性は再考の余地があります。
iDeCoをやるべき人・やらない人
✔ やるべき人
- 節税を最大化したい
- 老後資金を強制的に作りたい
- 60歳まで絶対に使わない資金がある
✔ 慎重にすべき人
- 教育費・住宅など支出予定あり
- 制度リスクを嫌う
- NISA枠を使い切れていない
- 資金の柔軟性を重視する
現実的な優先順位
私の結論はこれです👇
- 新NISAを最優先(年間180万円)
- それでも余るならiDeCo検討
👉 順番を間違えないことが最重要

まとめ
- ✔ iDeCoは「極めて優秀な節税制度」
- ✔ ただし「資金拘束×制度リスク」が本質
- ✔ 医師は特に流動性の価値が高い
- ✔ 新NISA優先が合理的
- ✔ やらないのも合理的な選択肢
最後に
資産形成に「正解」はありません。
あるのは
👉 自分の状況に合った選択だけ
「みんなやっているから」ではなく
“自分の戦略として合理的か”で判断してください。

執筆:Dr.はると(呼吸器内科医・29歳・0歳児パパ)
医師×資産形成×育児をテーマに発信中
※本記事は一般的な情報提供です。最終判断は税理士・FPなど専門家にご相談ください。
